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「健康ポータル、医療支援Webサービスの動向調査」の結果がまとまりました

2009/01/29

健康ポータルサイトは「新しい広告手法の展開」が成長の鍵
患者クチコミサイトは急成長、診療所向けサービスは競争激化
調剤薬局向けに新情報サービスが続々誕生

市場調査・コンサルティング会社の株式会社シード・プランニング(本社:東京都台東区 梅田佳夫社長、以下シード・プランニング)は、健康ポータル・コミュニティ、医療支援Webサービスの動向について調査を行い、このほど、その結果をまとめました。

インターネットの健康・医療情報が、患者・生活者の重要な情報源になりました。医療機関検索データベースやクチコミ情報を利用して、医師・医療機関を選ぶ人が増えています。美容や育児のテーマでも、クチコミ情報やコミュニティは重要な要素になりました。
医療の現場では、地域医療機関の経営課題を解決するIT・Webサービスをはじめとして、医薬品業界を支援するビジネスも含め、参入各社が施設や医療従事者個人のネットワーク化を強力に推進しています。

このような背景の下、本調査では、健康・医療分野の注目Webサービスを調べ、事業コンセプト、ビジネスモデル、課題、市場の将来展望などをまとめました。

調査結果の詳細は「2009年版 注目ネット健康・医療ビジネスモデル事例研究 第1巻」(2009年1月8日発刊)として販売しております。

本調査の結果のポイントは以下の通りです。

健康ポータルサイトは「新しい広告手法の展開」が成長の鍵

月間利用者100万人以上の健康ポータルサイトが複数存在するなか、全体として順調に規模拡大が続いてきたが、ここ1〜2年は成長の踊り場を経験した。
これらのサイトは健康に不安を感じた時など、利用者が必要な時だけに訪れる特性があり、その点が広告メディアとしての課題とされてきた。

「goo」が開始した「gooからだログ」(NTTレゾナント)は、ダイエットや健康づくりの実践記録ツールと情報コンテンツが連携し、利用者の日常生活への浸透を図っている。広告展開もDTC(疾患啓発)コンテンツやタイアップ記事以外に、記録ツールやコミュニティと連動する販促イベントなど、新しい広告手法の展開が見られた。

「Yahoo!ヘルスケア」(ヤフー)では、自社のアクセスを積極的に提携パートナーのサイトに送り、送客先で広告を表示するオープン化戦略を推進。また、ユーザーの行動・嗜好を分析して個別に最適な広告を表示するなど、新しい広告戦略の模索が続いている。

患者クチコミサイトは急成長、診療所向けサービスは競争激化

Webのクチコミを病院選びに利用する患者が増加し、クチコミサイトが患者の受療行動に影響力を持ち始めている。なかでも、「Yahoo!ヘルスケア」と提携する「QLife」が急速に規模を拡大し、開設後約2年で月間利用者100万人を達成した。
これらのWebサイトは、患者クチコミ情報を他社サイトに供給したり、医療機関向け患者満足度調査や各種支援サービスを展開する。開業医向けのIT支援サービスはまだ開拓余地が多く残されており、低価格・無料サービスも登場するなど、今後の競争激化が予想される。

医療機関の経営環境悪化も、病院・診療所を支援するWebサービスの商機を拡大している。
診療所の新規開業増加を背景に、医薬品卸事業者がシステム関連製品を開発・販売する事例も多く、支援サービスを足がかりとして、地域診療所を起点とした新しい予防ビジネスも開始されようとしている。

調剤薬局向けに情報サービスが続々誕生

調剤薬局の経営環境も悪化し、課題解決を提案する新しいWebサービスが増えている。東邦薬品は中小調剤チェーンの在庫を適正化するASPサービス「e-ENIF.net」を開始。医薬品卸事業の受発注情報と連携するなど、本業を活かした独自の機能が特徴となっている。

調剤支援システム大手のEMシステムズは、新システムに感染症の流行を通知するWebサービスを搭載した。データのカバー範囲はまだ限定的だが、今後の進展によっては医薬品の開発・販売、流通を効率化する新しい情報インフラになりえる。

同じく調剤支援システムを開発するズーでは、レセコン用の医薬品データベース「薬源」をもとに、市販薬の販売を支援する店頭端末を開発した。この端末はOTC販売現場で質の高い服薬指導を実現する。改正薬事法で流通が変化し、新規参入増加が見込まれるOTC販売市場からも新たなビジネスチャンスが生まれている。

<調査概要>

調査対象
  • 健康総合ポータルサイト・病院検索クチコミサイト・ECサイト・・・6社
  • 女性の健康・美容・育児サイト・・・6社
  • 医師向けサイト、臨床試験支援・医薬品マーケティング支援・・・3社
  • 医療機関IT支援、調剤支援システム・・・5社
  • 医療人材サイト・MR向けEラーニング・・・2社
調査方法
  • ヒアリング調査
調査項目
  • 企業概要
  • サービスの沿革・変遷
  • コンセプト/サービス概要/主な機能・メニュー・コンテンツ
  • 料金体系
  • ターゲット
  • 規模
  • サービスの特徴・強み
  • ビジネスモデル(図解)
  • 企画・運営方針/営業・販売戦略/目標
  • 課題と対策
  • ユーザー動向
  • 今後の展開
  • 市場に対する見解
本件に関するお問合せ先
株式会社シード・プランニング
〒113-0034
東京都文京区湯島3-19-11 湯島ファーストビル4F
TEL : 03-3835-9211(代) / FAX : 03-3831-0495
E-mail : info@seedplanning.co.jp
担当 : 西須(さいす)