プレスリリース

ホーム > プレスリリース > 2018年 > 8月31日発表

調査結果

2018/08/31

農業IT化の市場予測
【調査結果のポイント】
農業IT化の市場規模は、2022年に636億円と予測
→ 2017年年比約2.6倍の市場に成長
→ 農業クラウドサービスが市場を牽引
  2017年比約3.4倍の伸びとなり、農業IT化市場の約57%を占める

市場調査・コンサルティング会社の(株)シード・プランニング(本社:東京都文京区 梅田佳夫社長、以下シード・プランニング)は、農業IT化・スマート農業に関する調査を行い、このほど、調査結果をまとめましたのでお知らせいたします。

我が国の農業の大きな課題として、基幹的農業従事者の減少とその高齢化が挙げられます。平成7年から平成28年までの間に、基幹的農業従事者は256万人から151万人に減少、平均年齢は59.6歳から66.6歳に上昇しています。

こうした現状に対し、わが国の優れたIT技術を農業分野に活かし、高い生産技術を持つ篤農家の知恵の共有や、現場で得られるデータの蓄積・解析など、ICT技術を使った生産性の向上が求められています。加えて、人材育成面や小規模農家でも生産技術が共有・活用できるような体制づくりも求められています。

しかし、現実はまだ農業IT化には課題が多いとされています。また、農産物は1年サイクルでの生産となり、成果を出すには時間もかかっているのが現状です。

本調査は、農業IT化(スマート農業)製品及びサービスなど、先進的に取り組んでいる企業を調査し、農業分野のIT化製品、サービス、新しい取り組みなどを整理するとともに、市場規模を推計しました。

なお、本調査の詳細は市場調査レポート『農業IT化とスマート農業 現状と将来展望 2018年版農業IT化レポート』として販売しています。

本書の詳細とご購入はこちら
http://store.seedplanning.co.jp/item/10152.html

本調査結果のポイントと調査概要、および、調査結果を掲載したレポートの概要は以下の通りです。

調査結果のポイント

本調査の範囲

農業のIT化とは、スマート農業(*)を実現するためのIT関連技術・サービス。
本調査では、農業IT 化を以下の6カテゴリに分けて調査を行った。

(*) スマート農業:農林水産省ではスマート農業を以下のように定義している。
「ロボット技術やICT等の先端技術を活用し、超省力化や高品質生産棟を可能にする新たな農業IT技術を駆使して農産物の生産・販売に必要な情報を収集し、効率的に農産物を生産し、販売・流通させる技術。


農業クラウドサービス
農作物の生産から流通、販売管理など営農に係る業務を支援するクラウドサービス。農作物の生産支援、蓄積したデータを用い農作業業務をサポートするほか、これまで経験と勘に頼っていた生産ノウハウをデータ化し、素人でもベテランと同じように農作物を生産できるようにするシステム。以前も、農業分野でのIT 活用はあったが、小規模農家(法人)には導入コストや操作性の点で難しい面があった。「利用した分だけ払う」というクラウドサービスは、コスト負担を抑えることができ、今後は個人農場にも一層の広がりが予想される。

精密農業・GPS/自動操舵システム
GPS の活用は、スマート農業を進める上でのキーテクノロジーの1 つ。圃場内でのトラクタの現在地を確認、ナビゲーション誘導によって作業ができる。経路を設定することで、重複の少ない効率的な作業が行える。また、作業時間の短縮を図れ、燃費も抑えられる。作業時間が減りオペレータの仕事も軽減できる等の効用が期待できる。

圃場管理・農業用センサ・ネットワーク
農業向けの代表なものは、農業用フィールドサーバ。温度・湿度・土壌水分などの環境センサにネットワークカメラなどを接続することで気温や湿度、日射量、土壌水分、CO2濃度などのデータを同時に取得する。また、遠隔地から農場の気象や作物の生育状況などをモニタリングしWeb を介して消費者に公開することもできる。

施設園芸・環境制御装置
ハウス内温度・湿度・日射・CO2・風向き・風速・降雨・培地温度などを自動計測して、それぞれ最適な状態にするために暖房機や保温カーテン、換気や遮光を自動制御する。現在日本の施設園芸では複合環境制御装置が主に使用され、温度・湿度・日射等を重点的に制御している。
流通管理・直売POSシステム
直売システムにおける効率的な集出荷の管理、販売手数料などの精算管理を行い農産物流通の効率化を図るシステム。

鳥獣被害防止・対応装置
農作物を野生鳥獣から守るための装置。音・光により野生鳥獣を農作物から遠ざけ忌避する装置と、罠などにより捕獲する装置がある。

農業IT化の市場規模は、2022年に636億円と予測
→ 2017年年比約2.6倍の市場に成長

農業IT化の市場は、2017年におよそ249億円。
2018年以降は、現在実証段階のものが順次実用化され、2020年には500億円を超え、2022年にはクラウドサービスの本格化などで636億円の市場になると予測した。

農業IT化市場規模予測 
市場動向
  • 農業IT化市場の拡大要因は、6次産業化推進による強い農業の推進・地産地消、生産から加工・流通の農業情報創成・流通促進戦略等による基盤づくりの進展、農業情報共通基盤の構築など、農業を『楽しく・かっこよく・儲かる産業』への環境整備などが大きな後押しをしている。
  • 製造業ではITの投資額は売上高の3~5%と言われている。製造業と非製造業の違いや、農業分野のIT環境等を勘案し、農業IT化の市場規模としては、平成28年の農業・食品関連産業の国内総生産額53兆4,400億円から考えると、3%で1,600億円規模と想定、これが農業IT化への適正な投資規模となる。
  • 農業分野のIT 化の進展は、長期のスパンで見る必要がある。現在、先進的な導入者は、経営体の数パーセントである。2020 年オリンピックイヤーに向け導入、普及が進むものと思われるが、まだ本格的にスマート農業と云える時代にはなっていない。
  • IT スキルが課題とされてきたが、新規就農者や新しく参入する人はスマホやタブレットなどは、当たり前のITツールとなっている。また、ビッグデータ等の活用、AI による分析など、農業生産・栽培・加工において、有効な技術やノウハウが蓄積され豊富な選択ができるようになってきた。

農業クラウドサービスが市場を牽引
2017年比約3.4倍の伸びとなり、農業IT化市場の約57%を占める

分野別の市場規模予測
  • 農業クラウドサービスは、操作端末もスマホやタブレット端末が普及し、操作性も格段と向上してきた。圃場やハウスの繊細な環境情報をセンシングできるセンシング機器も作業現場で手軽に扱えるようになった。また、「利用した分だけ払う」というクラウドサービスは、コスト負担を抑えることができ、着実に利用者が増えている。今後は個人農場にも一層の広がりが予想される。
  • 4~5 年前は、大手ベンダ(富士通、NEC、日立ソリューションズ、アグリコンパス)がメインで、サービスも地図ベースでの圃場管理・生産履歴・営農支援など限定的であったが、最近の1~2 年は様々なベンダが農業に特化した特徴あるサービスを展開している(ドローン空撮での農薬散布や圃場管理の見回りサービス等)サービスメニューが多様化し、選択肢が増えることで農業IT 化市場を活性化させ、市場規模の拡大につながっている。
  • 2016年に、農業クラウドの市場規模は45 億~46 億円規模と見られていたが、その後、多様なベンダのサービスメニュー・Web アプリ等が投入され、実装サービスが展開されてきた。この結果、サービスコストも改善され、2017 年市場は倍増している(農機対応サービス、企業間連携実証から実需への展開)。今後、クラウドの利便性を認識した周辺での導入が期待できる。
  • 2022年の市場規模は2017年比3.4倍の360億円と予想した。

調査概要

調査対象
農業ICT 関連事業参入企業(農業クラウド・環境制御装置等の提供サービス企業)
41社

井関農機(株)       (株)クボタ        ヤンマー(株)
(株)トプコン       (株)ニコン・トリンブル  ジオサーフ(株)
(株)IHI アグリテック   (株)クロダ農機      (株)イーエスケイ
(株)IT 工房Z       ウォーターセル(株)    (株)セラク
(株)デンソー       (株)ルートレック・ネットワークス
PS ソリューションズ(株)  (株)アグリコンパス    イーサポートリンク(株)
(株)JSOL         キーウェアソリューションズ(株)
小林クリエイト(株)    富士通(株)        ネポン(株)
NEC ソリューションイノベータ(株)           (株)日立ソリューションズ
パナソニック(株)     (株)オプティム       (株)スカイマティクス
(株)北海道日立システムズ 綜合警備保障(株)     長野トヨタ自動車(株)
(株)TrexEdge       (株)ニッポー
(株)ジョイ・ワールド・パシフィック          国際航業(株)
イーソル(株)       (株)オネスト       PLANT DATA(株)
ニシム電子工業(株)    積水化学工業(株)     ドローン・ジャパン(株)
(株)誠和
調査項目
• 農業IT 化(スマート農業)への取組み状況
• 農業IT 化製品及びサービス名称、製品概要、価格状況
• 当該製品の導入実績及び課題
• 今後の市場性、トピック事項等
調査方法
面談ヒアリング及び電話サーベイ、公開情報収集
調査実施期間
2018 年6月〜2018 年8月

調査結果を掲載したレポートの概要

レポート名
『農業IT化とスマート農業 現状と将来展望 2018年版 農業IT化レポート』
発 刊 日
2018年8月20日
体  裁
A4 /230ページ
販売価格
書籍版またはPDF版  135,000円(税込)
書籍+PDF セット版  167,400円(税込)
発  行
(株)シード・プランニング
掲載内容
■日本農業・国の対応
 1.IT 総合戦略本部       2.世界最先端IT 国家創造宣言
 3.農業情報創成・流通促進戦略  4.スマート農業
 5.農山魚村におけるIT 活用事例
■日本農業の現状・概観
 1.農業・農業関連生産額    2.日本農業の基本データ
 3.農業経営の実態       4.農業法人の動向
 5.農業機械の動向       6.鳥獣被害の動向
■農業IT 化・スマート農業市場規模
 1.農業IT 化・スマート農業市場規模
 2.農業IT 化・スマート農業市場概説
■企業編
 ◇スマート農業
 ◇農業IT 化・企業まとめ
 1.井関農機(株)      2.(株)クボタ       3.ヤンマー(株)
 4.(株)トプコン      5.(株)ニコン・トリンブル 6.ジオサーフ(株)
 7.(株)IHI アグリテック  8.(株)クロダ農機     9.(株)イーエスケイ
 10.(株)IT 工房Z     11.ウォーターセル(株)   12.(株)セラク
 13.(株)デンソー     14.(株)ルートレック・ネットワークス
 15.PS ソリューションズ(株)               16.(株)アグリコンパス
 17.イーサポートリンク(株)               18.(株)JSOL
 19.キーウェアソリューションズ(株)           20.小林クリエイト(株)
 21.富士通(株)      22.ネポン(株)
 23.NEC ソリューションイノベータ(株)           24.(株)日立ソリューションズ
 25.パナソニック(株)   26.(株)オプティム     27.(株)スカイマティクス
 28.(株)北海道日立システムズ               29.綜合警備保障(株)
 30.長野トヨタ自動車(株)
 その他企業・スマート農業取り組み概要
 (株)TrexEdge     (株)ニッポー          (株)ジョイ・ワールド・パシフィック
 国際航業(株)      イーソル(株)         (株)オネスト
 PLANT DATA (株)    ニシム電子工業(株)
 積水化学工業(株)    ドローン・ジャパン(株)    (株)誠和
本件に関するお問合せ先
株式会社シード・プランニング
〒113-0034
東京都文京区湯島3-19-11 湯島ファーストビル 4F
TEL : 03-3835-9211(代) / FAX : 03-3831-0495
E-mail : info@seedplanning.co.jp
広報担当

プレスリリース

プライバシーマーク

特定商取引に関する法律に基づく表示

調査レポート、フォーラム等の更新情報RSSを取得