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世界の遺伝子検査ビジネス市場

2012/11/30

◆ 世界の遺伝子検査受託市場は2020年に7,800億円に成長
◆ 遺伝子検査はコンテンツ開発型ビジネスへ
◆ 日本の遺伝子検査市場拡大のための課題は制度整備

市場調査・コンサルティング会社の株式会社シード・プランニング(本社:東京都文京区 梅田佳夫社長、以下シード・プランニング)は、世界の遺伝子検査ビジネスの今後の方向性に関する調査を実施し、このほど、その結果をまとめました。

遺伝子検査はゲノム解析技術の進歩により大きな注目を浴びてきました。現在の遺伝子検査市場について、欧米を中心に市場を急速に形成しつつあります。最近ではmiRNAを標的とした遺伝子発現検査が欧米で実用化され、さらにDNAのメチル化などエピジェネティクス研究を診断に応用するような新しい遺伝子検査も開発・上市されています。

さらに近年では個別化医療の普及や感染症領域におけるPOCTなど遺伝子検査に関連する市場が飛躍的に伸長し、遺伝子検査をさらに普及させると期待されています。

一方、ビジネスとして遺伝子検査を分析すると、特にヒト遺伝子検査においては市場構造や収益構造が通常の生化学/免疫検査と大きく異なるため、参入をする際には入念な検討が必要となります。

このような背景を踏まえ、今回の調査では医療機関における遺伝子検査の実施状況や、世界における新たな遺伝子検査の開発動向、遺伝子検査のための技術・機器などを対象とし、現状の市場や課題、今後の方向性を明らかにしました。

なお、本調査結果の詳細は、調査研究レポート「個別化医療の普及と世界の遺伝子検査ビジネスの今後の方向性 〜拡大している遺伝子検査世界市場の全貌〜」(価格:180,000円+消費税、2012年11月22日発刊)として販売しております。

調査結果のポイントは以下の通りです。

調査結果のポイント

◆ 世界の遺伝子検査受託市場は2020年に7,800億円に成長

遺伝子検査受託の世界市場予測
  • 遺伝子検査は検査技術が特殊であり、実施数も生化学・免疫検査に比べると少ないため、検査受託企業へのアウトソーシングが一般的で、現在の検査受託市場はおよそ3,750億円。
  • 今後は病院と検査受託企業を結ぶITインフラや病院経営の効率化、ヒト/がん遺伝子検査は迅速な結果返却を求められないことなどからアウトソーシングがさらに進むことが予想される。
  • 2020年における受託検査市場は2010年の約2倍となる7,800億円まで成長すると予測した。

◆ 遺伝子検査はコンテンツ開発型ビジネスへ

次世代遺伝子検査サービスのイメージ
  • 従来の臨床検査分野におけるビジネスの中心は検査装置や試薬などの販売、定期メンテナンス契約による収入であるが、、検査数が少なく検査技術や利用場面の多様性に富む遺伝子検査の場合、今までとは異なったビジネスモデルを構築することが重要。
  • 特にヒト遺伝子・がん遺伝子を対象とした次世代の遺伝子検査ビジネスは、臨床的に高い付加価値を持つ検査結果とアフタフォロー等を含めた総合的なサービスとして展開させる必要がある。
  • 上記を踏まえると、遺伝子検査サービスは従来のような診断薬メーカーだけでなく、検査業界と異なった企業にとってもビジネスチャンスになる可能性がある。
    新規企業は既存企業のような装置や消耗品の販売という型に捉われずに新しいビジネスを展開することができるメリットがある。これはIT業界がテレビなどの製品で稼ぐビジネスから、コンテンツで利益を出すビジネスに移行していることと同じ流れである。

◆ 日本の遺伝子検査市場拡大のための課題は制度整備

  • 日本では皆保険という優れた医療制度がある一方、遺伝子検査など新規の技術、もしくは従来にはない新しい臨床的価値を生み出す診断技術を現行の医療制度の中に上手く組み込むことができないジレンマがある。
  • 特に保険点数制度、LDT(Laboratory Developed Testing:各検査ラボで独自開発された検査)については、制度改定を行うことで遺伝子検査技術の開発を積極的に推進することが必要である。
    具体的には
    有用性は高いが対象者が少ない遺伝子検査に対し、開発費の助成や開発企業に対する
      税制優遇、公費による臨床開発プロジェクトの推進などを行う「Orphan Diagnostics制度」の創設
    体外診断薬としての開発が難しい検査は公的機関によって精度管理/評価されたラボでのみ受託検査として実施する。
      本検査の臨床的有用性は第三者が評価し、問題がなければ保険支払いの対象とする「日本型LDT」の導入
  • いずれにしても遺伝子検査における検査項目の保険収載と体外診断薬の開発・販売の乖離は大きな問題であり、産官が連携して早急に解決していく必要がある。

調査概要

本調査における遺伝子検査について
対象とする遺伝子検査については医療に関連するものとしている。
例えばダイエットのための遺伝子検査など医療と直接関係のないものについては本調査では対象としていない。
調査対象
• 世界の遺伝子検査開発企業 60社
• 遺伝子検査に関する研究者/有識者 2名
• 遺伝子検査に関する企業 2社

(内 ヒアリング調査)
• 三重大学大学院医学系研究科 登 勉研究科長/教授(検査医学分野)
• 国立がん研究センター研究所 エピゲノム解析分野 牛島 俊和分野長
• ケイティーバイオ
• 国内大手臨床検査受託企業
調査方法
• インターネット、文献検索等による情報収集
• 訪問ヒアリング調査
• 学会(日本人類遺伝学会)等での情報収集
調査期間
2012年8月〜11月
本件に関するお問合せ先
株式会社シード・プランニング
〒113-0034
東京都文京区湯島3-19-11 湯島ファーストビル 4F
TEL : 03-3835-9211(代) / FAX : 03-3831-0495
E-mail : info@seedplanning.co.jp
担当 : 番場(ばんば)

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