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テレビ向けブロードバンド映像配信(IPTV)ビジネスの市場動向と将来展望がまとまりました。

2011/01/12

  ◆ テレビ向けIP-VODサービスは順調に増加し、2015年度には2009年度の約4倍、860万加入になると予測。
  ◆ 家庭用テレビゲーム機向けVODサービスが大きな市場となり、2015年度には2009年度の約3.3倍、
    620万加入に達すると予測。
  ◆ 2010年度末に、ひかりTVは140万契約に(前年比140%)、アクトビラ ビデオ対応機器は270万台
    (前年比250%)に達する見込み。

市場調査・コンサルティング会社の株式会社シード・プランニング(本社:東京都台東区 梅田佳夫社長、以下シード・プランニング)は、テレビ向けブロードバンド映像配信(IPTV)ビジネスの市場動向と将来展望に関する調査を実施し、このほど、その結果をまとめました。

2010 年度のテレビ向けIPTV サービスは、IP放送サービス、IP-VOD ともに、順調な成長を見せました。
IP 放送サービスは、「ひかりTV」における地デジの再送信に加えて、WOWOW やNHK-BS の再送信が始まるとともに、2011 年度にはIP 再送信事業者が増える可能性が出てきています。
IP-VOD サービスは、好きな時に好きなだけ見たいというニーズの広がりによって、チャンネルサービスの見逃し視聴の拡充、劇場映画やドラマの配信までの短縮化、ライブコンテンツや、HD や3D コンテンツの増加など、大幅なラインアップの拡充が進んでいます。この状況は、RF 方式のサービスにおいても同じです。
また、「Apple TV」の国内発売と「iTunes Store」における、HD 画質の映画コンテンツの配信開始は、国内IPTV 市場の活性化をもたらす可能性があり、今後の動向が注目されるところです。

本調査は、このように急速に普及するTV 向けブロードバンド映像配信(IPTV)、動画配信ビジネスの現状を明らかにするとともに、2015 年までのIP放送サービス・IP-VODサービス、ゲーム機向け映像配信等の普及予測を行いました。

なお、本調査結果の詳細は、調査研究レポート「2011年版 ブロードバンド映像配信ビジネスの市場動向と将来展望」(価格:95,000円+消費税、2011年12月24日発刊)として販売しております。

調査結果のポイントは以下の通りです

テレビ向けIP-VODサービスは順調に増加し、2015年度には2009年度の約4倍、860万加入になると予測。

テレビ向けIP-VOD サービスは、これまでは、トランザクション型の販売が常識であった。しかし、2009 年度から2010年度にはサブスクリプション型の販売が増加している。背景にはテレビ向けVOD サービスの認知度の高まりや、 VOD コンテンツラインアップとHD 化の急速な拡大がある。その結果2010 年度は前年比153.2%の累計336 万人に大幅な増加が見込まれる。

2011 年度以降は、VOD 対応テレビ等のハードの普及拡大が見込まれる。また劇場映画コンテンツの配信までの期間の短縮化や、テレビ番組の見逃しコンテンツやライブコンテンツの増加等が進められ、人気が高く、タイムリーなキラーコンテンツと、サブスクリプション型の見放題メニューをトリガーとして、契約数を伸ばすことが予想される。さらに、高機能化するモバイル端末との連携視聴を可能にするFMC サービスの提供が本格化する。
そのため、従来のビデオレンタル市場の代替にとどまらない、新たな視聴スタイルが創造され、利用者が急速に拡大することが予想される。その結果、2015 年度末には、2010 年度比260%の累計860 万人、ブロードバンド加入者割合17.4%に増加するものと予測される。

テレビ向けIP-VODサービスの利用者数予測

家庭用テレビゲーム機向けVODサービスが大きな市場となり、2015年度には2009年度の約3.3倍、620万加入に達すると予測。

家庭用テレビゲーム機向けVOD サービスは、任天堂の「Wii」、ソニー・コンピュータエンタテインメントの「プレイステーション3(PS3)」、マイクロソフトの「Xbox 360」を介して提供されている。
2010 年度末における家庭用テレビゲーム機向けVOD サービス利用者数は、前年度比141.4%の累計263 万人が見込まれる。家庭用テレビゲーム機は3 社合計で、2010 年度末に累計1,950 万台の普及が見込まれ、テレビ向けVOD サービス最大のプラットフォームに成長している。

今後は、家庭用テレビゲーム機の普及拡大、ブロードバンド回線への接続率の向上、コンテンツジャンルの拡大、コンテンツの拡充が見込まれるため、利用者が増加することが予想される。
その結果、2015 年度における家庭用テレビゲーム機向けVOD サービスは、2010 年度比235.7%の累計620 万人に増加することが予測される。

なお、家庭用テレビゲーム機向けVOD サービスは、ストリーミングではなく、ダウンロードレンタルの配信形式を主体としており、ダウンロードレンタルの提供も一部あるが、本書調査ではVOD として扱っている。

家庭用テレビゲーム機向けVODサービス利用者数予測

2010年度末に、ひかりTVは140万契約に(前年比140%)、アクトビラ ビデオ対応機器は270万台(前年比250%)に達する見込み。

2010年度におけるIPTVサービスでは、ひかりTVとアクトビラが、順調にユーザ数を増加させている。

ひかりTVは、インフラ基盤となるフレッツ光の契約数が伸びていることや、WOWOW(10月)、NHK-BS(12月)の再送信サービスの開始、再送信サービスエリアの拡大等により、2010年度末(2011年3月末)には、累計140万契約になる見込み。

アクトビラは、テレビ市場におけるアクトビラ対応機器の販売構成比率が60%を超えるとともに、2011年7月の完全デジタル化に向けたテレビ販売がピークを迎える。そのため2010年度末(2011年3月末)に、アクトビラ ビデオ対応機器の累計接続台数は、270万台前後に達する見込みである。

<調査概要>

調査項目
① TV 向けブロードバンド映像配信の現状と展望
  ・ IP 放送サービスの動向
  ・ IP-VOD サービスの動向

② 家庭用TV ゲーム機向けVOD サービスの現状と展望
  ・ VOD サービスの動向
  ・ 家庭用TV ゲーム機の普及動向

③ 主要参入プレーヤの取り組み動向
  ・ IP 放送サービス事業者の取り組み等
  ・ IP-VOD サービス事業者の動向等
  ・ RF 方式VOD サービス参入事業者の動向

④ 普及予測(2008 年度〜2015 年度までの予測)
  ・ TV 向けIP 放送サービスの市場規模予測(契約数/金額)
  ・ TV 向けIP-VOD サービスの市場規模予測(契約数/金額)
  ・ 家庭用TV ゲーム機向けVOD サービスの市場規模予測(契約数/金額)
調査対象
主要参入事業者12 社、その他参入事業者、通信事業者に対する取材
および 各種公表情報収集、弊社既存データの活用
調査期間
2010 年10 月〜2010 年12 月
本件に関するお問合せ先
株式会社シード・プランニング
〒113-0034
東京都文京区湯島3-19-11 湯島ファーストビル 4F
TEL : 03-3835-9211(代) / FAX : 03-3831-0495
E-mail : info@seedplanning.co.jp
担当 : 廣岡(ひろおか)