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デジタルサイネージ市場の現状と今後についての調査結果要旨

2009/01/06

2008年の国内市場規模は推定560億円
有望分野は「広告・販促」、課題は広告・販促効果の検証
2015年には1兆円市場に成長する可能性も

市場調査・コンサルティング会社の株式会社シード・プランニング(本社:東京都台東区 梅田佳夫社長、以下シード・プランニング)は、急速に拡大しつつあるデジタルサイネージ市場の現状と今後の方向性について調査し、このほど、その結果をまとめました。

最近、「デジタルサイネージ」を目にする機会が多くなりました。薄型フラットパネルの低価格化が進んだこと、配信ネットワークの多様化と低価格化でデジタルサイネージへのコンテンツ配信が安価にできるようになったこと、システムベンダーが使いやすいパッケージソフトを開発したことなどを背景に、設置コストや運用コストが実用レベルに達してきたためです。

弊社では、デジタルサイネージの広告活用の先駆けである街頭広告ビジョンについて20年以上にわたり「大型映像年鑑」で継続調査を実施してきました。このノウハウを生かし、本調査では、幅広くデジタルサイネージ事業者、設置者、システムベンダーに取材を行い、特に、広告・販売促進向けデジタルサイネージの将来性に着目して分析いたしました。

なお、調査結果の詳細は「2009年版 デジタルサイネージ市場の現状と今後の方向性」(2008年12月発刊)として販売しております。

本調査の結果のポイントは以下の通りです。

2008年の国内市場規模は推定560億円

本調査対象の事業者の動向をベースに、2008年のデジタルサイネージ市場規模を推定すると、

ハードウエア(表示装置・サーバー・プレーヤーなど) +通信回線費用+配信ソフトウエア=311億円

表示コンテンツ(ニュース・天気予報などの情報料、広告費、販売促進費など)=248億円

合計で約560億円と推定される。

【図1】2008年デジタルサイネージ市場規模推定

有望分野は「広告・販促」、課題は広告・販促効果の検証

デジタルサイネージ市場は、ここ数年30〜50%の成長をしており、従来のテレビ、ラジオ、新聞、雑誌、インターネットに次ぐ新しい広告媒体として期待されている。
これは、デジタルサイネージが顧客セグメントにあった広告をタイムリーに露出でき、顧客を「リアル」に捉えることができるためで、今後、その効果が認識されるようになれば既存のアナログ看板・ポスター・POPなどをリプレースする可能性がある。
だが、デジタルサイネージが広告媒体として認知されるためには、広告効果を測定しその効用を示さなくてはならない。そのためには以下の課題がある。

  • 広告効果の測定方法の確立と効果指標作り
  • 販促の観点から購買との相関の検証と効果指標作り
  • 効果指標の業界標準化

2015年には1兆円市場に成長する可能性も

デジタルサイネージビジネスで最も期待されているのが広告・販促分野であるが、媒体価値が認知されて、広告・販促媒体として順調に成長した場合、その市場規模はどの程度になるかを試算した。
その結果、2015年にはデジタルサイネージ市場全体で1兆円を超える可能性もあることがわかった。
2008年時点ではハードウエア・回線費用・配信ソフトなどのハードウエア系の比率が高いが、2011年にはこの比率が逆転。2015年には市場全体の約60%がコンテンツ・広告・販促などのソフト系、40%がハードウエア・回線費用・配信ソフトなどのハードウエア系になると推定される。

【図2】デジタルサイネージ市場の将来予測

<調査概要>

調査対象
  • デジタルサイネージ事業者・設置者
  • デジタルサイネージシステムベンダー
  • デジタルサイネージ関連ハードベンダー
  • デジタルサイネージ関連事業者
調査項目
  • 市場動向
  • 市場規模
  • デジタルサイネージ事業概要
  • デジタルサイネージ納入例 等
調査方法
  • 訪問面接調査
  • ヒアリング調査
  • Web等公開情報収集等
調査期間
2008年8月〜10月
本件に関するお問合せ先
株式会社シード・プランニング
〒113-0034
東京都文京区湯島3-19-11 湯島ファーストビル4F
TEL : 03-3835-9211(代) / FAX : 03-3831-0495
E-mail : info@seedplanning.co.jp
担当 : 加藤(かとう)