令和６年度補正予算「先端技術活用メンタルヘルスサービス開発支援事業費補助金」
（サービス提供事業者向け）」の公募について

我が国の生産年齢人口は2050年には5200万人（2020年比30％減少）になると予想されており、労働力の確保と労働者の生産性の向上は継続的に取り組むべき重要な課題です。
他方、仕事や職業生活に関して強い不安や悩み、ストレス（以下、ストレスという。）を感じている労働者の割合は82.7％となっています（厚生労働省,令和5年「労働安全衛生調査（実態調査）」）。職場のストレスは労働者の健康だけでなくモチベーションや生産性の低下、離職・休職を招くことから、組織の生産性にも影響を及ぼします。 2015年にストレスチェック制度が開始されたことからストレスチェック制度の実施事業所の割合は40％に達しているものの、その他の取組は労働者向け教育23.4％、管理監督者向け教育21.4％、職場環境改善32.6％、職場復帰支援プログラム15.1％、相談体制の整備29.2％と低調であり、更なる取組の普及が必要です（厚生労働省，令和4年「労働安全衛生調査（実態調査）」）。 先端技術を活用したメンタルヘルスサービス（以下、「デジタルメンタルヘルスサービス（DMH）」という。）は、たとえば、大規模なデータを用いたメンタルヘルス問題の早期発見や予測、個別最適化された介入メニューの提供など、人を介在する従来のサービスとは異なり、適切なサービスを、適切に企業や組織が活用することで、メンタルヘルスの予防だけではなく、企業や組織自体の活性化にもつながることが期待されます。 しかしながら、デジタルメンタルヘルスサービスの多くは有効性に関するエビデンスや実績が不十分であることから、企業・組織での導入が進まず、結果としてリアルワールドでの十分なデータが集まらず、エビデンスの構築が難しいという課題があります。 そこで本事業では、企業を対象にDMHの開発と導入を支援し、企業（特にメンタルヘルス対策の取組が進んでいない中小企業）のメンタルヘルス対策の取組を拡大するとともに、DMHに関するサービスの導入実績及び有効性に関する根拠の構築、サービスの改良を支援することを目的とします。