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日本のデジタル放送の普及シナリオ2006年版

2006/10/31

アナログ停波は、予定通り2011年に行われる!
2010年度に4350万世帯が地上デジタルを視聴!

調査・コンサルティング会社の株式会社シード・プランニング(東京・台東 梅田佳夫社長)は、2002年から継続的にデジタル放送の普及や新サービスの可能性に関する調査を実施し、調査研究レポート「日本のデジタル放送の普及シナリオ」にまとめている。

この度、10月12日発刊した「日本のデジタル放送の普及シナリオ 2006年版」では、8月に業界関係者を対象にアンケートを行い、102人の回答結果をもとに、デジタル放送の普及と、続々と登場し始めた"通信・放送融合"型サービスの進化、成長、発展のシナリオをまとめた。以下にその調査結果を抜粋して紹介する。

アナログ停波は、予定通り2011年に行われる!

業界関係者102人に最終的な「アナログ放送の終了時期」を聞いたところ、58.8%の人が2011年、23.5%が2012〜13年、10.8%が2014〜16年、2.0%が2017〜19年、2.0%が2020年以降と回答した。

シード・プランニングでは、毎年、業界関係者に同様の質問を行ってきた。アナログ停波が予定されている2011年への回答については、2003年実施のアンケートでは、28.4%と全体の3分の1を下回っていた。しかし04年調査では、35%と6ポイント以上上昇し、05年調査で45%とさらに10ポイント以上上昇した。そして今回はさらに14ポイント上昇し、58.8%に達している【図1】。

【図1】 アナログ放送の終了時期予測の推移-2006年予測

 
しかも、回答者の業種別の結果をみると、地上テレビジョン放送の関係者<放送1>の、2011年という回答が80%と圧倒的であった【図2】。
 

【図2】業種別に見るアナログ放送の終了時期-2006年予測

総務省の情報通信審議会が04年以降3回にわたって1〜3次の中間答申を出したり、地上デジタル推進全国会議が行動計画を発表したりと、これまで行政による強力な指導が行われてきた。2011年アナログ停波が国の強い意志の下、実施される方向になっていると多くの関係者が認めるようになっているようである。

地デジ受信世帯は、直接・CATV経由をあわせて2010年度に4350万世帯に!

地上デジタル放送について、対応受信機(CATV D-STBを除く)や受信世帯の普及について、シード・プランニングでは次のように予測した。

【表】地上デジタル予測

地デジ受信機は2011年で1億台に届かない
ケーブルテレビ経由の地デジ普及は下方修正

地上デジタル受信機の普及については、市場原理に委ねられたままでは、2011年のアナログ停波までに目標の1億台には達することができない。なんらかの政策が必要になると多くの業界関係者は見ているようだ。

地上デジタル直接受信世帯については、ビル陰難視世帯の大半が直接受信できるようになることもあり、現状より若干増える可能性がある。ただしIPマルチキャストによる地デジ再送信がどの程度普及するかにより、増加分は相殺される可能性もある。

地上デジタルCATV経由世帯については、ケーブルテレビ連盟が出していた2010年時点での目標を下回り、さらに2015年までに多少の減少が避けられないと予測した。これもIPマルチキャストによる地デジ再送信の影響が避けられないという見方の結果である。

<調査概要>

主な調査項目
デジタル全面移行について(アナログ放送終了時期と受信機のデジタル化)
デジタル放送および関連インフラの普及予測(〜2010年度・2015年度)
地上デジタル受信機、地上デジタル、BSデジタル、110度CSデジタル、124/128度CSデジタル、ワンセグ対応携帯電話
ワンセグ・サービスの可能性
通信・放送融合型サービスと関連機器等の普及
デジタル受信機の価格動向
日本のデジタル放送をめぐる新ビジネスの展望と課題
調査対象

放送事業に関わる業界関係者102人

放送1 30人(地上キー局、ローカル局、BSデジタル局)
放送2 22人(CS委託放送時魚素は、コンテンツ制作、代理店ほか)
通信・インフラ 24人(通信事業者、プラットフォーム、CATV局ほか)
メーカ 26人(受信機メーカ ほか)

調査方法
郵送によるアンケート調査、ヒアリング調査
調査期間
2006年8〜10月 業界関係者アンケートの実施は2006年8月
本件に関するお問合せ先
株式会社シード・プランニング
〒113-0034
東京都文京区湯島3-19-11 湯島ファーストビル4F
TEL : 03-3835-9211(代) / FAX : 03-3831-0495
E-mail : info@seedplanning.co.jp
担当 : 両方